遺伝子組換食品の第一号はトマト

遺伝子組換についての研究は昔からされていましたが、その成果として、初めて食品が世に出たのは、1994年のことで、その食品とは野菜のトマトでした。

このトマトの最大の特徴は日持ちの良さです。

従来、トマトは実が成り熟してくると、表面の皮も柔らかくなり、やがては落ちて腐敗してしまいます。

特に、色づき出してからは進行が早く、そのため、収穫のタイミングを注意深く見守る必要がある野菜でした。

ところが、遺伝子組換を施すことで、トマト特有の食品としての弱点が克服できたのです。

具体的には、既述のとおり、普通のトマトは果実が熟したら、表皮も柔らかくなり、傷がつきやすい、腐りやすいなど、野菜・果物として至極当然の性質がありましたが、遺伝子組換を施したトマトは熟しても皮が柔らかくならないという性質を持たせることができたのです。

そのため、畑で熟させてからの収穫が可能で、貯蔵も従来よりも長く効き、しかも風味が良い。

商品という側面から見ると、まさに良いこと尽くめの食品になったのです。

トマトは健康上特に有意義とされる野菜です。こうした改良が他の野菜でも可能であるならば、食品流通に革命を起こすことも可能ですし、多くの人、とりわけ発展途上国の食料事情、健康事情の改善に役立てることも可能です。

これを機に、遺伝子組換食品について、いろいろな試行錯誤が様々な食品メーカーやバイオメーカー、化学メーカーなどで行なわれました。
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